2020年6月14日日曜日

DIYで自分の足をDIY!出血多量と右足開放骨折一部始終 その1(出血多量)

DIYで自分の足をDIY!出血多量と右足開放骨折一部始終 その1(出血多量の裂傷)
0612/2020夕方に事件は起きた、岩手県盛岡市

これをお読みになる方は、あくまで体験談の良くない一例として悪い見本にしてください。気分を害される方は読むのをやめてくださいませ。

古い家や手作り感のある中古物件では
引っ越しに伴い、なにかと日曜大工が必要になるもの
で、洗面、洗濯機、風呂踊り場を兼ねた省スペースになんとか素敵な?二段棚を造作した。
さて、今日はトイレの棚と郵便ポストの支柱、その加工に入ったときのこと

サンダー(電動工具、JIS規格ではサンダらしいが通称電動サンダー)で作業
慣れない左手で握りしめ、自動車事故後自由の効かない右手でサポート
最も注意すべきバッキング(切断系の工具などが勢いよく跳ね返る現象)や巻き込まれ(ダブダブのシャツや首にかけたタオルや首紐など厳禁)に備える。
電動サンダー 木工用鋸歯に交換





で、サンダーで板を切断加工DIYのはずが
バッキングをうまく抑え込んだと思ったら、非力な右手で支えきれずポロリ
右手の握力がないのでそのまま激しく回転するサンダーが右足へ全速前進!

バンバン、ギャンギャン

と何箇所かに当たり、踊り、暴れる危険な工具
すぐに抑え込めたので電源オフ、安全のためコンセントも抜く
(もっとも危険なときはコンセントを抜くやブレーカーを上げるなどが先)

血溜まりの一部、ほとんどは
ホースで流した後
あたりは一瞬で血の海

映画のワンシーンのように勢いよくビュッビュッととめどなく噴出する血

(動脈やったな)

急いで圧迫するも、溢れ出る血、血、血

切れた靴下で締め上げ少しだけ出血の勢いをおさめ
圧迫しつつ、片足けんけんで
作業していた倉庫から一番遠い玄関へ

外傷用救急箱から、まずは脱脂綿の大袋、
脱脂綿大2つを出血部付近に押しあて
次にガーゼの大袋、同じく大2つをかぶせて、テープで止める
でも、すでにジュカジュカに溢れてきてる

(なにか衛生的ななものー)

あ、

倉庫に逆戻り

音響機器製品開発用に200か300在庫していた衛生用の不織布キャップを
足に何重にも巻いて縛るように履かせてなんとか溢れるのは少しだけおさまったかに見えた

次は病院だ
皮膚科じゃない、外科じゃない?整形外科か?!
スマホで検索するも17時を回っていたのでなかなか見つからず
とりあえずいきつけの整形外科へ電話
すると、
「すぐ、おいで!」と

とりあえず、自力で運転
しかし、アクセルとブレーキを強くは踏めない
(踏むと血が湧き出すのがなんとなくわかる)
ハザードつけて徐行でユルユル~
ブレーキは左手のサイドブレーキで調整
(絶対に真似をしてはいけません、普通は救急車デスヨ!)

駐車場につくと傘を松葉杖に、片足けんけんで病院へ
医師と看護師に診せる

「どれ!」
「ワーッ!」

蓋を開けるとドバーッ
血しぶきが診察室の部屋中に

ダバダバとまた血が溢れ出てくる。
ビックリしたのは医師と看護師
これはムリムリ、ここでは処置できない

救急受け入れ先を急いで電話で探しまくり
で、いくつか電話したのち受け入れ先が決まり
某中央病院へ救急車で搬送〜

ピーポーピーポー

移動中、到着後も出血が止まらず、
ERでも1時間近く主に圧迫による止血
鉗子?のようなもので動脈をはさんだり?
注射もしてたか定かでない?
点滴はすぐにしていたが中身は覚えてない

実は怪我そのものはさほど痛みを感じなかったのに
この圧迫止血が異様なほど痛かった

途中、バイタル(血圧)が50を切るところまで下がる
も、止血が徐々に効いて持ち直し、90くらいで安定

この間、意識はピンピン
バイタル低下時に冷や汗と全身がジンジン
それから、やたらとあくびが出まくった
これは血液量低下に伴う酸欠で意識低下し始めた兆候なのだろうか?
めちゃくちゃのども乾いた
体温も低下していたらしい
研修医さんたちが
「冷たい冷たい、寒くないですか?」
としきりに聞いてくるが、
ダイジョーブゥと至って平常心で処置を眺めてる
寒気はない


一般的には血液の40%が失われるとかなり危険な状態
50%で致死量らしいです

人の体の水分量は体重の60%
体重の8%分(男性の場合、女性は7%)が血液です

因みに70kgの自分で血液は5.6kg
比重は1.05くらいなので、5.3リットルくらいになります
危険な状態40%出血;2120ml、致死量50%出血;2650mlですね。

ここで、出血性ショック重症度のclass分けをみてみましょう

classⅠ <750ml/<15%
classⅡ   750~1500ml/15〜30%
classⅢ  1500〜2000ml/30〜40%、血圧低下
classⅣ  2000ml</40%<、血圧低下

※詳しくは出血性ショックで検索

さあ、ここで今回の出血量を推定してみましょう

17時;裂傷出血開始〜15分くらいの自己応急処置、怪我直後の血溜まりだけで500mlくらい(その他含めればおそらく×1.5=750mlくらい)
17時半;移動~最初の病院到着・救急待ちで+250〜500mlくらい
18時;救急搬送から大病院到着+250mlくらい
19時;ERで概ね止血まで1時間近く、+250〜500mlくらい
少なくとも出血は合計で1500〜2000ml前後くらいではなかろうかと考えられます
少なめに見積もっているので、恐らくは2000ml前後

これは出血性ショック重症度のclassⅢ相当
1500-2000cc、もしかするとclassⅣに当たる

なるほど、ERで最も危険な状態のとき
バイタル低下、冷や汗、体温低下、酸欠によるあくび多発、全身の痺れ
概ねclassⅢの症状と一致します
ふむふむ、人の体は素直に反応するものなんですね

※教訓!
・みなさん!出血が異常に多いときは、手遅れになる前にすぐ救急車ですよ!(あたりまえですが)
・圧迫止血はできるだけ早い段階でプロに任せるべし!!
・救急車を待つ間には、911切らずに電話の指示に従いましょう!
・衛生的なもので止血もしくは圧迫!それから出血部を高く保つ!
 そのくらいは自己判断でもしておきたいですね
・もちろん、けがや意識の状態によって対応は異なりますので
・911や医師の指導の下ご判断くださいませ

次回は怪我の実態とERでの処置、入院初夜のエピソード までいけるかな~



※おまけ
入院中にライフワークをちょびっと
急な入院でレコーディング機材がないので
入院中の音の情景を言葉に置き換えてみました↓

〇 " 回診 " 日本のサウンドスケープ20200614、岩手県盛岡市
〇 soundscape / binaural field recording by Makio UTO



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